使ってはいけない凶方位
— 五黄殺 —
五黄殺とは?九星気学における最悪の凶方位
五黄殺とは、九星気学において、引越しなどには絶対に避けるべきと言われるほど強烈な凶作用を持つ方位です。その五黄殺の持つ意味は「腐敗・破壊・消滅」。自らが原因となって、じわじわと、そして最終的には破滅的な状況に陥るとされています。
この五黄殺は、九星の中心である五黄土星がその年に巡る方位です。同じ土の精気を持つ二黒土星や八白土星とは異なり、全てのものを腐敗させ、無に帰すという恐ろしい力を持っています。そのため、五黄殺に吉の作用は一切ありません。
五黄殺と、その反対側に位置する暗剣殺(あんけんさつ)は二大凶殺と呼ばれ、人生の大きな転機となる引越しや転職、就職、または旅行など、あらゆる移動において最大限の注意が必要な方位です。
もし五黄殺を使ってしまうと?【体験談と影響の期間】
五黄殺の引越しによる影響や、旅行による影響はどのようなものでしょうか。よく聞かれる体験談としては、次のようなものが挙げられます。
- 突発的な事故、交通事故や災害に遭う。
- ガンや心臓病など、命に関わる重い病気を患う。
- 事業の失敗、倒産、リストラなど、仕事面で再起不能な打撃を受ける。
- 人を恨んだり、嫉妬深くなるなど、精神的に不安定になる。
- 対人トラブルが絶えず、社会的信用を失う。
五黄殺の影響が出る期間は、移動した距離や滞在期間によって異なりますが、一般的には数年〜数十年単位で続くと言われます。日帰りでも日盤の五黄殺を繰り返し使えば凶作用は蓄積されますが、特に引越しのように長期間その土地に留まる場合は影響が深刻になりがちです。
不思議なことに、運気が落ちている時ほど、無意識に五黄殺方位へ引き寄せられる「五黄殺に呼ばれる」という現象があるとも言われています。
五黄殺を使うと、ひがみっぽい性格になることも…
【簡単】五黄殺の方位の調べ方
五黄殺の調べ方は、年・月・日の「方位盤」の中心にある九星(中宮)を確認し、その年の「五」がどの方角にあるかを見るだけです。例えば、今年の暗剣殺・五黄殺を知りたい場合は、まずその年の年盤を確認します。
年盤で五黄殺を探す
| 八 | 三 | 一 |
| 七 | 四 | 六 |
| 二 | 九 | 五 |
2014年の年盤をみると、五黄土星は北西にあります。つまり、2014年は北西が五黄殺となり、この方位への移動は使えません。
五黄殺がない年:五黄中宮の年
| 九 | 四 | 二 |
| 八 | 五 | 七 |
| 三 | 一 | 六 |
(例:2013年の年盤では五黄土星が中央にあるため、この年の年盤五黄殺はありません。)
年盤だけでなく、月盤・日盤も要注意!
❗️ 五黄殺がない年でも、月盤に五黄殺があると、その月その方位は使えません。
2013年は年盤の五黄殺がない年ですが、月盤で五黄土星が運行する方位はその月の五黄殺になります。例えば、2013年6月の月盤をみると東に五黄土星が運行しているので、6月に東への移動は五黄殺となります。月盤の五黄殺への引越しや旅行は避けましょう。
| 二 | 六 | 四 |
| 五 | 七 | 九 |
| 一 | 三 | 八 |
五黄殺への引越し対策と方位除け
最も重要な五黄殺の対策は、とにかくその方位を使わない「回避」です。しかし、「知らずに五黄殺に引っ越してしまった…」という場合はどうすれば良いのでしょうか。
五黄殺に引っ越してしまった場合の対策
完全に五黄殺を打ち消すことは難しいとされていますが、凶作用を和らげるための引越し対策や方位除けは存在します。
- お祓いを受ける:まず、お近くの神社で「方位除け」や「八方除け」のお祓いをしてもらうのが一般的です。
- 再度吉方位へ引っ越す:最も効果的な対策は、できるだけ早く吉方位へ再度引っ越しをすることです。
- 寝床を変える:家の中で吉方位とされる場所へ寝室を移すことで、日々の運気を改善する方法もあります。
これからの移動(旅行・仕事など)での対策
これから旅行や就職・仕事での移動を考えている方は、必ず事前に五黄殺を調べ、その方位を回避することが最高の開運アクションです。
天道とは、その方位の凶作用を和らげてくれる吉神です。もし五黄殺と天道が同じ方位(天道方位)になった場合、凶作用が少し緩和されるという考え方もあります。しかし、五黄殺の強力な凶作用が完全になくなるわけではないため、基本的には避けるのが賢明です。
「五黄殺は気にしない」「関係ない」は本当?
中には「五黄殺は関係ない」「気にしない」という方もいらっしゃいます。確かに、占いを信じるかどうかは個人の自由です。
しかし、九星気学だけでなく、奇門遁甲など他の多くの占術でも、五黄土星が持つエネルギーは非常に強力で取り扱いが難しいとされています。何千年もの歴史の中で蓄積された統計学として、多くの体験談がその影響を物語っています。
もし、何か大きな決断をする際に、わざわざ最悪とされる方位を選ぶ必要はありません。「気にしない」という選択も一つですが、「念のため避けておく」というリスク管理の視点を持つことが、より穏やかな人生を送るための知恵と言えるでしょう。
